スパナケースを修理しました
2016.10.29

以前オーダーで製作をしたスパナケース、日々現場にてご使用頂いた末、入り口の糸・革が切れてしまい修理に戻って参りました。
戻ってきてびっくり!!
ナチュラルカラーの革色が、見事なブラウンカラーに変化していました!
使用期間約半年。普通のお財布だったらここまで変色するのに二年以上はかかるのではないでしょうか・・
現場の過酷さが伺えます!
前カバーは革が切れてしまっていたのでパーツを新しいものに交換。
クリーニングしてメンテナンスしたものがこちら。


つやつや!
この飴色の輝き!!
クリーニング、クリーム、磨きを施したところでぐんぐんと光沢が出てまいりました。
磨きながら、「すごい!!これが経年変化!!」と興奮して一人でぶつぶつしゃべっていました。笑
グローブってこんな感じなのかな・・と想像したり。


前ポケット部分は、雰囲気を揃えるためにクリームで磨き、わざと光沢を出しました。
(新調した部分と本体の飴色部分、同じ革です)
私が革をはじめてから使用しているものでマックス4年ほどのお財布がありますが、それでもこの経年変化のかっこよさには敵いません。
自分が手を施したものでこのような飴色変化にこんなに早くに出会うことができ、感謝の限りです。
改めて、タンニン革製品のかっこよさや風合いは、完成した瞬間にはわからないものだなと実感しました。
丸みを帯びたり、糸が切れたり、変形の末に辿り着く形を想像しなければなりません。
先をみてつくる難しさ。
奥が深い、おもしろい。
手縫いWSのお知らせ
2016.10.26

前回に引き続き、湘南T-SITEさんでの手縫いWS開催を予定しています!

第三回目に作るのは、シンプルなパスケースです。
前回と比べ、立体的ではないので簡単そうに見えますが、貼り合わさった厚い革の縫い方や、三層の革が重なったコバを磨く作業など、じっくりと楽しめるポイントが盛り込まれております。
開催予定日:12/8(木)
時間:10-13時 or 14-17時
場所:湘南T-SITE
来月11/11頃に、湘南T-SITEさんのHPにて詳細ページを公開予定です。
予約開始は、ページ公開の次の日あたりとなる予定です。
湘南T-SITEさんのHPより、ご応募をお待ちしております!
調布パルコでの催事が始まりました
2016.10.18

本日より調布パルコでの催事が始まりました!



調布は2年ぶりの出店です。
何やらフロアの雰囲気が変わっていて2年の歳月を感じてしまいました・・!
<AURA MARKET>
場所:調布パルコ1階丸柱前
会期:2016年 10月18日(火)〜11月6日(日)
時間:10:00〜20:30(金曜のみ〜21:00)
(※基本的に私は店頭にはおりません)
定番のモチーフアクセサリーシリーズに加えて、新作のカーフレザーの商品シリーズを並べています。
ショルダーバッグはオンラインショップにも追加しております。
後ほどブログでもご紹介させて頂きます。
カーフレザーのDAISYシリーズ、定番色はブラック・ブラウン・アイボリーの三色です。
今回たまたま入手した高級ゴートレザーが少しだけありましたので、店頭限定で並べております。

鮮やかな赤色です。
表面のシボが美しく、繊細だけれどコシのある、とてもとても素敵なゴートスキンです。
この革はもう在庫がなく、ショルダーバッグはこの現品のみとなります。
気になる方はお問合せフォームよりご連絡ください(^^)
お近くの方がおりましたら、是非このゴートスキンを触っていってください!笑
湘南T-SITE WS無事終了しました!
2016.10.13

今日は湘南T-SITEさんでの手縫いWSでした!






第二回目の製作物はペンケース。
前回からのリピート参加の方々、はじめてご参加いただいた方々、今日は本当にお疲れ様でした!
3時間目標だったところが終わることができず、長丁場の製作となってしまい、、時間配分のなさにお付き合いくださった皆様、、本当にありがとうございました!
怒濤の内容にも関わらず、素敵な作品がたくさん完成致しました。
皆様のおかげで無事にWSを終了させることができました。
この場をお借りして改めてお礼をさせて頂きます。
また、ご自身で製作された革製品、どうぞ使うことを楽しんで頂けると嬉しいです。
WSの進め方、内容、もっとこうした方がよいなということが山ほど出てきています(><)
ご参加のみなさまからのアドヴァイスもとても参考になっております。
もっとこんなものがつくれたらいいな、
もっと参加いただいている皆様とお話ができる時間がつくれるといいな、
こんな時間やあんな時間がとれるといいな・・・
などなど。
成果物の完成はもちろんですが、このような時間をさらに豊かにして、革のいろいろな楽しみを共有できるような場所がつくれるよう、努力して参ります!
また次回のWSも企画予定です。
こちらのブログやNEWSページで順次情報更新予定です。
引き続き、どうぞ宜しくお願い致します!
明日はWS!
2016.10.12
オーダー ティッシュボックスケース
2016.10.11
オーダー ファスナーロングウォレット
2016.10.10





オーダーでファスナー式のロングウォレットを製作しました。
シュリンクレザーのネイビーと内側のオリーブグリーンの色合わせが落ち着いていてとても素敵です。
本体後ろ側にはファスナーポケットがあり、こちらも便利そうです。
全体的に軽くソフトな仕上りとなっています。
お財布の場合、カードがたくさん入って厚みと硬さが出てしまうので、本体は軽く仕上げたいと思いこのつくりにしています。
シュリンク革のためコバ処理は蜜蝋磨き。
蜜蝋でのコバ磨きは技術を要しますが、堅牢に仕上がるなぁと改めて実感しています。
こちら、旦那様へのプレゼントとしてオーダーを頂きました・・!
貴重な機会にお選び頂き、ありがとうございました!
ブリーフケースの持ち手修理
2016.10.06

ブリーフケースのメンテナンスのご依頼をお受けしました。
とてもしっかりとしたつくりのよいブリーフケースです。
ご依頼を受けた時、持ち手の革が切れてしまっていて、糸でかろうじてつながっている状態!

持ち手の他にもコーナー部分の擦り切れが目立つ状態。
諸所メンテナンスも行うことにしました。

持ち手は既存のデザインを踏襲。
たまたま似た色の革があったのでよかった!
手縫いでしっかりとつくります。
このボリューム感は持ち手ならではです。

そして完了したのがこちらです。

持ち手、いい感じ!
パソコンを入れて持ち歩かれるとのことなので、どのくらいもってくれるかどうか・・!
鞄にとっての持ち手の重要さや存在感がよくわかります。


コーナー部分は前後四隅のテープを新調。

後ろポケットがぶかぶかになってきていたので、マグネットホックも取付。

全体的にクリーニングとクリームでのメンテナンスも。
面白かったのが、後ろ面のくすみをクリーニングしたところ、青い染料落ちが。
Gパンの色だ!とすぐにわかりました(^^)
知らないうちに色移りしているものなんですね!
革から服へ移るイメージが強かったのですが、服から革へもあるのかと。
綺麗にしてクリームを塗り込んで布で磨くと・・現れてくるツヤツヤ!
これが革の醍醐味を味わえる瞬間です。
いわゆる革の「経年変化」ですが、質の違いがあるなぁと最近実感しています。
本革イコール「いい経年変化」が起こるとは限りません。
<革の品質&よい仕立て>は大前提で、いつの間にか蓄積されていた経年変化の種みたいなものが、時々のお手入れの時間によりぐぐぐっと呼び起こされて、初めて「かっこいい経年変化」が表面化するのだと。。
革の艶が出て来る瞬間は、「わあぁ!!」と声が出るはずです。笑
メンテナンスは製作とはまた別の奥深い技術のため、私もそこまでまだ腕がないのですが、少しずつ習得できたらと思います。
ちなみに初心者の私でもなんとか使えているのがこちら。

CollonilのレザーソープとDIAMANTクリームです。
今回もこの2つしか使用していません。
メンテナンスグッズっていろいろとありすぎて迷ってしまいますが、タンニン鞣し革だったらこの2つで結構楽しめると思います。
愛用しているレザーグッズをお持ちの方、是非メンテナンスも楽しんでみてください!
(クリームは手で塗り込むことを絶対オススメします。革とたくさん触れ合えるからです笑)
大変立派なブリーフケースをよく観察することができる、とてもよい機会となりました。
本体や内側がどんなに綺麗でも、一箇所の切れやほつれだけで見た目が古ぼけたり使うことができなくなってしまったり。
でも小さな修理やメンテナンスでまだまだ使うことができる。これが使い捨てのものとは違う、革という素材の大切なところだと思います。
貴重なご依頼をありがとうございました!
Ohamaさんの展示会にお伺いしてきました
2016.10.03

今日は都内でお打ち合せとご納品がありました。
お打ち合せでは素敵な出会いがあり、またひとつご縁がつながりそうでとても興奮。
その後日本橋のヒナタノオトさんで行われているOhamaさんの「秋の受注会」へ。
お教室もしながら革小物やバッグをたくさん作り出している、かねてからの憧れであった大濱さん。
女性ならではのやさしいデザイン、行き届いた仕立て・・イメージを超える素敵な作品の数々に惚れ惚れしてしまいました。そして恐縮にも大濱さんご本人とお話をさせて頂き、さらに興奮。。とても素敵な方でした!
作品ひとつひとつはもちろんですが、大濱さんが積み上げて来られている世界観や空気感全体に憧れているのだな・・としみじみ実感しました。
刺激を受けすぎてぼんやりと鎌倉へ帰宅。
仕事のリズムや内容を見直そうと思案している中、嬉しい出会いやご縁がつながっていること、感謝の気持ちでいっぱいです。
そしてやっぱり革が好きだなーー!と思うのでした。