ISO内部監査後の処置(フォローアップ)について!手順を解説!

今回は、監査が完了した後のフォローアップについて記載していきます。

内部監査が完了しました!とても疲れました。。。

内部監査お疲れ様でした。しかし、内部監査はフォローアップも非常に重要なんだ。忘れずフォローしよう!

監査所見(指摘事項)の修正・是正・改善処置

まずは、処置の種類について解説します監査所見(指摘事項)の対応は3パターンです。

監査所見の処置
  1. 修正処置(暫定処置、不適合の処置)
  2. 是正処置
  3. その他の処置(予防処置、改善処置)

(1) 修正処置

監査報告書に記載された監査所見(指摘事項)のうち、「不適合」と「観察・改善の機会」に関して、被監査者は迅速に問題点を解決するための修正処置(暫定処置、不適合の処置)を実施します。

この処置に関する記録を作成します。

(2) 是正処置

監査報告書で是正処置が要求された監査所見(指摘事項)について、被監査者は是正処置を実施します。

是正処置は特定の手順に従って行います。各不適合について、個別の「内部監査是正・予防報告書」を作成します。

監査員が是正処置を要求する際、基準を明示することが望ましいです。なぜなら、基準が明確になっていない場合、不明瞭になってしまうからです。具体的な基準の例は以下の通りです。

  • ISO規格や組織が定めた手順に逸脱し、そのことによりマネジメントシステムの実績に大きな影響を及ぼす不適合
  • 是正処置を実施することにより、組織の実績が向上する不適合

このように、是正処置の要求が具体的で明確であることが重要です。

是正処置の手順

続いて、是正処置についてみていきます。是正処置は手順は以下の通りです。

是正処置の手順
  1. 原因、類似の不適合の有無又は発生可能性の調査(監査所見)
  2. 是正処置の計画
  3. 是正処置計画の確認
  4. 是正処置の実施、結果の報告
① 原因、類似の不適合の有無又は発生可能性の調査

監査所見(指摘事項)について、その真の原因を明らかにするために、なぜその問題が発生したのかを何度も追求することが必要です。よく言われる、「5回なぜを繰り返す」というものです。

同時に、類似の不適合が他の場所やプロセスで発生していないか、または今後発生する可能性があるかも調査します。類似不適合の調査という項目があります。

② 是正処置の計画

是正処置は不適合の再発を防ぐための対策です。

是正処置計画では、不適合の真の原因を排除する方法を計画します。計画には、具体的に誰が、何を、いつまでに行うかを明確に記載します。

③ 是正処置計画の確認

監査員や監査の責任者は、被監査者が作成した是正処置計画を確認し、必要に応じてアドバイスや提案を行います。

これにより、計画の適切性や実行可能性を確保します。

④ 是正処置の実施、結果の報告

被監査者は、是正処置計画に基づいて是正処置を実施します。

実施結果は特定のフォーマット(内部監査是正報告書など)に詳細に記録し、監査員や監査の責任者に提出します。

原因を特定して、類似の不適合があるか確認します。だれが、何を、どのように、いつまでに行うかを明確に「内部監査是正・予防報告書」に記載します。
計画が実行可能なものか判断します。できそうにない場合は、計画を変更します。

(3) その他の処置(予防処置、改善処置)

その他の処置(予防処置、改善処置)について以下の通りです。

被監査者は、監査報告書で“観察・改善の機会”に区分・格付けされた監査所見(指摘事項)について、以下の処置を行います。

その他の処置
  1. 改善処置(予防処置)
  2. 提案の実施

改善処置(予防処置)

マネジメントシステムのパフォーマンスを向上させ、不適合の再発を防ぐために、監査報告書で提案された監査所見に対して改善処置(予防処置)を検討し、実施します。

この際、改善の必要性や効果を評価し、記録に残すことが望ましいです。

提案の実施

監査報告書で“提案”に区分・格付けされた監査所見に対して、改善処置(予防処置)を検討し、実施します。これにより、組織のパフォーマンス向上が図られます。

被監査者は、改善処置(予防処置)にかかるコストが、組織の実績向上に見合う場合、改善を実施します。

また、予防処置は、潜在的な不適合や望ましくない状況の原因を取り除くための処置であり、パフォーマンス向上の一環として位置付けられます。

提案される処置が、コストが見合えば実施、コストが合わない場合は、他の方法を考えて対応します!

2.処置の実施・有効性の確認

処置の実施・有効性の確認
  1. 処置の実施確認
  2. 是正処置、予防処置、改善処置の有効性の確認
  3. 有効性の確認時期
  4. 確認結果の報告

(1) 処置の実施確認

監査員や監査の責任者は、被監査者が提案された修正処置、是正処置、予防処置、および改善処置を確実に実施したかどうかを確認します。

(2) 是正処置、予防処置、改善処置の有効性の確認

監査員や監査の責任者は、実施された是正処置、予防処置、および改善処置が有効であるかどうかを確認します。有効性の確認には以下の要素が含まれます:

  • 是正処置:不適合が再発していないこと
  • 予防処置:新たな不適合が発生していないこと
  • 改善処置:業績が向上していること

有効性が確認できないか、あるいは低いと判断される場合、被監査者に再処置を勧告する必要があります。

(3) 有効性の確認時期

有効性の確認は、処置の実施後の一定期間が経過した後に行います。この期間は不適合の発生頻度や性質に基づいて決定されます。通常、処置の実施から1週間から数ヶ月後に確認が行われます。

(4) 確認結果の報告

監査員や監査の責任者は、処置の実施と有効性の確認結果を文書化し、「内部監査是正報告書」などの指定されたフォーマットに記入し、被監査者に報告します。

3.内部監査の分析・評価

 内部監査自体の分析と評価を行います。

内部監査の分析・評価
  1. 監査所見(指摘事項)の分析
  2. 監査結果の妥当性と有効性評価
  3. 監査プログラム(監査計画書)のレビュー
  4. 監査チーム(監査員)のスキル評価
  5. その他の評価項目

ひとつずつ解説していきます。

(1) 監査所見(指摘事項)の分析

監査所見(指摘事項)に関する以下の項目を集計分析し、部署やプロセスの改善に役立てます。

監査所見(指摘事項)の分析
  1. 監査所見(指摘事項)の区分や格付けごとの数と内容
  2. 監査所見(指摘事項)の分布:ISO規格の要求事項、プロセス、部署ごとの偏り
  3. 前回の内部監査との比較:改善された点や改善が必要な点

(2) 監査結果の妥当性と有効性評価

監査結果は以下の要素を評価し、監査プログラム(監査計画書)と監査員のスキル向上に反映させます。

監査結果の妥当性と有効性評価
  1. 監査所見(指摘事項)の適切性、是正/予防/改善処置の適切性
  2. 監査所見(指摘事項)がマネジメントシステムの問題点と改善点を明確に示しているか
  3. 監査結果が監査目的を達成しているか
  4. 監査結果が組織の実績の改善に寄与しているか

(3) 監査プログラム(監査計画書)のレビュー

監査プログラム(監査計画書)は以下の観点から評価し、さらなる改善に活用しましょう。

監査プログラム(監査計画書)のレビュー
  1. 監査の目的
  2. 監査の範囲
  3. 監査の基準
  4. 監査日時・スケジュール
  5. 被監査者の出席者
  6. 監査チーム(監査員)
  7. 監査における重点項目
  8. 機密保持やセキュリティに関する注意事項

① 監査の目的

監査プログラムが監査目的をどの程度達成したか、目的が実績の改善に適切かどうか確認します。

実際に取り組んだ内部監査が実際のアクションに落とし込めるような目的になっていることが重要です。あくまで内部監査は食品安全マネジメントシステムをより良いものにしていくためのものなので、その改善に役立つ目的になっているかどうかチェックします。

② 監査の範囲

監査プログラムが監査目的の達成に対して範囲が適切かどうか確認します。監査の範囲が適切かどうか再度チェックします。もし範囲の見直しが必要ならば、再考します。

③ 監査の基準

監査プログラムが監査目的の達成に対して基準が適切かどうか確認します。

④ 監査日時・スケジュール

監査プログラムが適切なスケジュールで実施されたかどうか確認します。

忙しい時期に内部監査をすると、内部監査の遂行度合いが下がってしまいます。日程や時間が適切だったか再度チェックします。

⑤ 被監査者の出席者

監査プログラムが監査証拠を提出できる責任者の出席を確保したかどうか確認します。監査するプロセスにおいて、作業者である被監査者が漏れなく参加できていたかチェックします。

⑥ 監査チーム(監査員)

監査プログラムに従った監査チームの監査所見(指摘事項)が適切かどうか確認します。

⑦ 監査における重点項目

監査プログラムが重要な項目を適切に明示し、監査目的の達成に寄与したかどうか確認します。

⑧ 機密保持やセキュリティに関する注意事項

監査実施中に関連する問題が発生しなかったかどうか確認します。

(4) 監査チーム(監査員)のスキル評価

監査結果から、監査員のスキルを評価し、スキル向上のための教育・訓練計画に活用します。

(5) その他の評価項目

a) 利害関係者からの新たなニーズや期待を監査プログラム(監査計画書)に反映させる

b) 監査手順や監査記録の適切性と有効性を評価

します。

4.内部監査のコスト

最後に内部監査のコストについて考えていきます。

内部監査は、教育、準備、実施、および処置の各段階でコストがかかります。このため、コストを節約し、それを上回る価値を生み出すスキルと能力を監査員と被監査者の双方が備えることが重要です。

監査員と被監査者は、内部監査を実施する際に次のポイントを考慮すべきです。

  1. 監査の準備を計画通りに遂行し、効率的に実行し、正確なフォローアップの実施
  2. 監査員は適切にトレーニングされ、必要なスキルと知識を保有
  3. 監査員は、内部監査の過程で、マネジメントシステムと業績の向上のために不備や問題点を積極的に発見し、指摘

これらのステップを確実に実施することにより、内部監査のコストを最適化し、組織全体に価値を提供することができます。

一度実施したら、流れが掴めると思うので、全体の流れをマニュアル化して次回の内部監査に備えるのが良いですね!

まとめ

フォローまで対応して内部監査は全て完了となります。内部監査の実施が終わって気が抜けそうになります。しかしながら、しっかりと最後までフォローすることが大事です。

内部監査は定期的に実施するため、計画からフォローまで再度振り返りして次の監査に活かせるようにしましょう!